報道しない自由 なぜ、メディアは平気で嘘をつくのか

西村幸祐

メディア論の第一人者が教える虚偽(フェイク)と真実(ファクト)の見分け方。ニュースの真相は、彼らが「伝えない」部分にある。

定価
1,430円(本体1,300円+税10%)
ISBN
9784781616100
NDC分類
71
発売日
2017年11月24日
製本
ページ数
224ページ
カテゴリー
ビジネス・経済

詳細Detail

  • 内容紹介
  • 目次
北朝鮮は「Jアラート」発令前に発射を予告していた。都議会議長は小池百合子氏との握手を拒否していなかった。開校反対派のキャンペーンが森友学園問題の発端だった。加計学園の認可は「ゆがめられた行政」を正すものだった……国民はフェイク・ニュースには目が行きがちだが、「報道しない自由」を駆使した「都合の悪い事実」の「カット」には目が行かない。カットされた部分に潜むニュースの真相を、メディア論の第一人者が、実例を挙げて検証する。

西村幸祐(にしむら・こうゆう)
1952年東京生まれ。批評家、作家、ジャーナリスト。一般社団法人アジア自由民主連帯協議会副会長。慶應義塾大学文学部哲学科中退。在学中に第6次「三田文学」編集担当。「ニュー・ミュージックマガジン」(現「ミュージックマガジン」)、レコーディングディレクター、コピーライターを経て、1980年代後半から、主にスポーツをテーマに作家、ジャーナリストとしての活動を開始。2002年の日韓W杯を機に、歴史認識問題や拉致問題、メディア論に関する取材、評論を展開する。「撃論ムック」「ジャパニズム」をそれぞれ創刊、編集長を歴任。著書に『「反日」の構造』『メディア症候群』『幻の黄金時代』『NHK亡国論』『21世紀の「脱亜論」』『日本人に「憲法」は要らない』、共著に『中国を捨てよ』『「反日」の敗北』(ともに石平との共著、イースト・プレス)、『日本の自立』『トランプ革命で甦る日本』(ともにケント・ギルバートとの共著、イースト・プレス)、監修に『朝日新聞「大崩壊」の真相』(イースト・プレス)など多数。
はじめに メディア・コントロールの敗北

第1章 政権を揺るがしたメディア・コントロールのカラクリ
本来はポジティブな意味だった「フェイク」/「フェイク・ニュース」という言葉の登場/無視されるメディアの基本「5W1H」/開校反対派のキャンペーンが森友学園問題の発端だった/ソースは福島瑞穂氏が投稿した動画で一目瞭然/周到に準備されていた森友学園の情報/計画的に拡散されたゴシップ情報/北朝鮮は「Jアラート」発令前に発射を予告していた/巧妙に隠蔽される北朝鮮情報/「矮小化」して危機感を失わせる動き/加計学園問題が飛び出した絶妙なタイミング/「安倍封じ」への焦りが生んだ周到な計画/ヒーローとして演出された前川喜平・前文部科学事務次官/加計学園の認可は「ゆがめられた行政」を正すものだった/放送時間は「前川氏10」に対して「加戸氏0.4」/一時的に勝利したフェイク・メディア/フェイク・ニュースの目的は憲法改正阻止にある

第2章 メディア・コントロールとは何か
いまだに絶大な信頼を集めるマスメディア/都議会議長は小池百合子氏との握手を拒否していなかった/なぜ、「ワイドショー」のフェイク・ニュースが効果的なのか/世論は「朝ドラ」と「ワイドショー」でつくられる/昭和時代からやらせ体質だった「ワイドショー」/『アフタヌーンショー』と「朝日新聞サンゴ事件」/メディア・コントロールが公となった「椿発言」/椿氏の証人喚問から読み解くメディア・コントロールの実態/ニュースの論調は「クロス・オーナーシップ」で決まる/新聞社を軸として編成された「クロス・オーナーシップ」/「反共の壁」として設立された日本の民放/なぜ、正力松太郎はCIAの協力者となったのか/「クロス・オーナーシップ」を法律で禁じるアメリカ/禁止法案つぶしに奔走する新聞記者/「電波オークション法」はメディア再編の切り札になるか

第3章 なぜ、メディアは「歴史洗脳」をするのか
いまなお生きている『閉された言語空間』/日本の歴史を破綻に追い込む「退位」という表現/「言葉狩り」される皇室用語/ポツダム宣言の完遂が目的だった「WGIP」の誕生/WGIPがつくったフェイク・メディアの温床/NHK設立の裏に隠された闇/「アメリカの正義」がゆがめた言語空間/「自主規制」と「自主検閲」を強いたGHQ/WGIP遂行のために改組されたNHK/なぜ、皇族は敬称ではなく「さま」と呼ばれるのか/「さま」に対するNHKの公式見解/天皇陛下を国会に「お迎えする」の嘘/「朝ドラ」が描いた太平洋戦争暗黒史観/反戦傾向の強い1970〜80年代の「朝ドラ」/なぜか太平洋戦争を語り始める「朝ドラ」ヒロイン/女性たちに支えられる反戦思想/それでも日本人がアメリカによって変えられることはない

第4章 なぜ、北朝鮮と中国の軍事的脅威は報じられないのか
すべては菅直人政権の「尖閣ビデオ」隠蔽から始まった/報道されない事実1――アジアは日本の憲法改正と再軍備を歓迎している/報道されない事実2――イギリスのメイ首相は自衛艦で栄誉礼を受けた/報道されない事実3――北朝鮮はすぐにハワイを攻撃できる/報道されない事実4――台湾は日本の軍事力に興味を持っている/日本メディアが最も隠したい軍事情報の真実とは

第5章 メディアに騙されない方法
レベルの低いプロパガンダにすぎないフェイク・ニュース/フェイク・ニュースを見きわめる14の条件/長い記事より「短信」を中心に見る/発信者が信頼できる人かどうかを見る/「ポリティカル・コレクトネス」に傾倒していないかを見る/「その人は本当に弱者か」を客観的に見る

終章 あらゆるメディアは「プロパガンダ装置」である
「ベルリンの壁」と、見えない「東京の壁」/中国共産党と「報道しない自由」の共通点/「終戦の詔勅」に込められたGHQへの抵抗/立憲民主党の躍進と「21世紀のコミンテルン」/9年前から予見していた「報道しない自由」の兆候/「マスコミ自滅元年」となった2017年/民主党政権誕生を招いた「平成の改革」という妄想/安倍晋三が「標的」となった本当の理由

おわりに こんなメディアに、私たちは負けるわけにはいかない

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