プロデュース入門 オリジナリティが壁を破る

平野暁臣

オリジナリティが壁を破る

定価
1,980円(本体1,800円+税10%)
ISBN
9784781602936
NDC分類
336
発売日
2009年12月10日
製本
ページ数
270ページ
カテゴリー
ビジネス・経済

詳細Detail

  • 内容紹介
  • 目次

【著者紹介】
平野 暁臣(ひらの あきおみ)
空間メディアプロデューサー/(株)現代芸術研究所代表取締役
1959年生まれ。岡本太郎が創設した現代芸術研究所を主宰し、イベントやミュージアムなど“空間メディア”の領域で多彩なプロデュース活動を行う。セビリア、ジェノバ、デジョンなど海外における国際博日本館をはじめ様々なプロジェクトを手掛け、最近では「リスボン国際博覧会日本館」「川崎市岡本太郎美術館」「六本木ヒルズアリーナ」などをプロデュース。「『明日の神話』再生プロジェクト」ではゼネラルプロデューサーとしてプロジェクトを統括した。2005年よリ岡本太郎記念館館長を兼務。
著書に『イベント実務がよくわかる本』(イースト・プレス)、『コトづくりの眼』(日本実務出版)、『岡本太郎~「太陽の塔」と最後の戦い~』(PHP新書)、『岡本太郎と太陽の塔』(編著、小学館)など。

はじめに 「プロデュース力」なくして戦いには勝てない 

プロデューサーが気になる時代 
プロデュースとは何か 
プロデュースの決め技 
なぜ「プロデュース力」なのか 

セクションⅠ プロデューサーの仕事

§1—1 プロデューサーの仕事 その1
構想

それは1本の電話から、はじまった 
「国際Aマッチ」の街 
アイデアは現場から生まれる 
ミッションから発想する 
頭の中にイメージを広げる 
迷ったら逆をいく 29
プロジェクトの基盤になるのは「構造」 
「最初の形」をつくる 32

§1—2 プロデューサーの仕事 その2
計画

計画とは何のためにあるのか 
アイデアに構造を与える 
ひとりで芯をつくる 
直感と経験がものを言う 
「ベストと信じる」プランを示す 
ビッグネームには頼らない 45

§1—3 プロデューサーの仕事 その3
編制

「腕力」を備え、「個性」を保証する 
あえて直球ド真ん中を外す 
「本物」を紡ぐ陣形が整った 
世界一級のパフォーマンスとともに 
「スカンクワークス」のイメージで 
「組み合わせ」と「順番」が問題 
リスペクトの感覚が信頼の礎 
「新しい血」を呼び込む 

§1—4 プロデューサーの仕事 その4
解述

仕事の八割は「説明」と「説得」 
クライアント利益の最大化だけを考える 
ミッションの共有が最重要 
プロフェッショナルを見抜く目を持つ 
プロデューサーとは何者か 
クライアントと心中する覚悟で挑む 
旗を立て、メカニズムを語る 
「発想の原点」と「ゴールのイメージ」を伝える 
コアメンバーの「スイッチ」を入れる 

§1—5 プロデューサーの仕事 その5
監修

「監督」の仕事をウォッチする 
各パートを束ねる接着剤に 
ディレクターは「司令官」 
各司令官の持ち味を活かす 
現場に出向いて何をするか 
職人を動かす三つのポイント 
全体像を俯瞰する 
意思決定はスピード感をもって 
コアメンバーと「調整」を繰り返す 
モチベーションが決定的な役割を果たす 
クリエーターとプロデューサーは「コラボレーション・パートナー」 

§1—6 プロデューサーの仕事 その6
予測

右手でリスクを引き受け、左手でリスクの芽を摘む 
「予測力」と「調整力」が決め手 
「予測」の三つのポイント 
自分自身の中にデータを蓄積する 
プロに情報源を求める 
「仕上がり」をイメージする 
専門家と対等に「会話」する 
「ゼネラリストであること」のプロになる 
「成果」をイメージする 
「新しい都市の広場」のプログラム 
広場のイメージに足りなかったもの 
「朝の太極拳」がはじまった 
資源は「体験の記憶」

§1—7 プロデューサーの仕事 その7
調整

オーケストラの指揮者のように 
「調整」のための三つの条件 
調整なしに終わるプロジェクトはない 
調整とはすなわち決断である 
理念に立ち返る 
調整は互譲ではない 
調整と責任は表裏をなすもの 
調整をおこなう上で大切な四つのこと 
指揮棒はひとりで振る 

§1—8 プロデューサーの仕事 その8
管理

管理は「段取りが命」 
四つのテーマを管理する 
プロデューサーが品質管理のベンチマーク 
全体を眺めてパイの切り方を考える 
走りながら「つくり方」を決めていく 
プロジェクトの三つのリスク 
管理とは舵を切ること 

§1—9 プロデューサーの仕事 その9
承認

決断して責任を引き受ける 
『承認』が機能しないと
大切なスピード感とリズム感 
ロジカルに考えて、直観的に決断する 
プロジェクトは説明のためにあるわけではない 
「ジキルとハイド」のような二面性を持つ 
「司令官」を頼るべし 

§1—10 プロデューサーの仕事 その10
渉外

外部環境に働きかける 
部外者をプレイヤーに変える 
周辺にいる人々を味方につける 
ユーザー層を開拓する 
目指すのはコンセプトレベルでの共感 
「なにが?」だけでなく「なぜ?」伝える 

セクションⅡ プロデュースの構造

§2—1 プロデュースの原子構造

プロデューサーは何をつくり出すのか 
プロデュースを絵にすると……
原子核を取り巻く三つの命題 
ゆるぎない原子構造を組み立てる 

§2—2 プロジェクトのバックグラウンド

タイ政府の期待 
タイがデザイン振興に力を入れるワケ 
「構造」を見せる 
日本デザインの「遺伝子」 
タイの事情を知る 

§2—3 基本使命(ミッション)
Mission

ミッションを定めて、道を明確にする
二つのミッション 
期待に応える 

§2—4 基本思想(プリンシプル)
Principle

一覧から構造へ 
啓蒙から触発へ 
鑑賞から体感へ 

§2—5基本戦略(ストラテジー)
Strategy

構造を景色で伝える 
展示と対話する 
情報でインスタレーションをつくる 

§2—6 基本主題(テーマ)
Theme

新しい物語を提案する 223
テーマを支えるバックストーリ

§2—7 基本情景(ヴィジョン)
Vision

クリエイティブな発想の原点 
論理と情景のあいだを行き来しながら
スピリットの次にボディをつくる

§2—8 基本スキーム(ストラクチャー)
Structure

プロジェクトの「組成」を考える
デザイナーの息づかいを伝える 
トリッキーな演出で空間を満たす 
DNAの森
自分で練習問題を解いてみる 
驚くべき展示物の調達法

§2—9 基本エレメント(コンテンツ)
Contents

5人のデザイナーと日本の原風景 
15の遺伝子

§2—10 基本フォーメーション
Formation

エキスパートの力を借りる
構想段階から外部との協力関係を築く

§2—11 準備は全て整った

開幕したプロジェクト
来場者の声

あとがき 

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