動物園ではたらく

小宮輝之

出会いと別れ、ときどき新発見!
驚きと感動に満ちた、その舞台裏。

定価
968円(本体880円+税10%)
ISBN
9784781680354
JANコード
1920245008809
NDC分類
361
発売日
2017年11月8日
判型
新書判  
製本
ページ数
272ページ
カテゴリー
ノンフィクション
シリーズ
イースト新書Q

詳細Detail

  • 内容紹介
  • 目次
逃げ出したカモシカを職員総出で捕獲。忍び込んだ野犬を退治。ゴリラの顔色を読んでゴマをする。産まれたての卵を割ろうとするカラスと闘う……飼育係をはじめとする動物園のスタッフたちは、毎日、動物たちとの出会いと別れ、試行錯誤を重ねている。動物たちの環境を整える飼育係とは、動物にとって、存在自体が「生存環境」であり、生命線なのだ。動物園の役割は時代とともに変わり続ける。ときには外交のためにパンダやゾウが贈られ、現在は希少動物を繁殖するための「種の保存」を担った。進化し続ける動物園で40年間働き、都内3園の園長を務めた「動物園博士」が語る、動物園のいままでとこれから。

小宮輝之(こみや・てるゆき)
1947年東京生まれ。1972年多摩動物公園の飼育係に就職。上野動物園、井の頭自然文化園の飼育係長、多摩動物公園、上野動物園の飼育課長を経て2004年から2011年まで上野動物園園長。著書『Zooっとたのしー! 動物園』(文一総合出版)他多数。
第一章 飼育係の仕事(多摩動物公園飼育係時代)
なんでもやります!見習い期間/スター動物より、安い動物/包丁さばきは板前クラス/クマビスケットをつくる/一番緊張した動物/ヤクの大脱走/「高い動物」に役立てたこと/あの物語の動物を創る/ヤクシカの捕獲回収/京王線を止めたクジャクの放し飼い/類人猿と過ごす宿直の夜/野犬襲来!開園までに捕まえろ/ペット育ちの動物は危険?/日本初!インドサイのお産/生まれる動物、旅立つ動物/動物園が嫌がる「難獣(なんじゅう)」/思わぬ助けを得た野兎研究会/動物を飼うときに一番大事なこと/ノウサギの皮膚はトカゲのしっぽ/「四季の展示」計画/ガンの渡りを東京へ/ガチョウになったガン・ならなかったガン/次々に復活するガンたち/カラスとの知恵合戦/東京生まれのツルの困りごと/トキを絶滅から救え!/赤字覚悟のごはん作り/最後の仕事、コウノトリのお見合い

第二章 飼育係長の仕事(上野動物園・井の頭自然文化園飼育係長時代)
ツノメドリ捕獲にアイスランドへ/チンパンジーのえさでゴリラを飼育/世界各国からゴリラ集め/やっと産まれた赤ちゃんゴリラ/安全性をとるか、「らしさ」を生かすか/多摩の飼い方と上野の飼い方/ライオンのいない動物園/世間を騒がせた矢ガモ事件/ゾウの立ち番/コイは池の邪魔者?/リスの棲む公園は作れるか?/ヤマドリコレクション/アライグマから外来種問題を考える/オシドリ千羽計画/世界最小のアヒル

第三章 飼育課長の仕事(多摩動物公園・上野動物園飼育課長時代)
モグラプロジェクト・チーム始動!/日本中が一丸となったゾウの繁殖/上野動物園一番の自慢/アイアイを迎えた舞台裏/上野動物園の隠れた人気スポット/動物園の使命「域外保全」とは?/世界三大珍獣が勢ぞろい/動物園が担う国際親善/物足りなさから始めた糞と足拓あつめ

第四章 園長の仕事(上野動物園園長時代)
旭山ショック/驚きと魅力に満ちた行動展示/30年越しの夢、クマの冬眠/ライチョウにチャレンジ/日本在来の家畜・家禽が消える?/動物の所有権は誰のもの?/北京動物園秘伝の「パンダ粥」/大地震の日、動物園は……/国民的動物園として

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