子どもを育てられない親たち
なぜ、悲劇は繰り返されるのか?
なぜ、誰も命を救えなかったのか?
- 定価
- 1,870円(本体1,700円+税10%)
- ISBN
- 9784781622866
- JANコード
- 1920036017003
- NDC分類
- 369
- 発売日
- 2024年2月17日
- 判型
- 四六判
- 製本
- 並
- ページ数
- 256ページ
- カテゴリー
-
政治・社会
詳細Detail
- 内容紹介
なぜ、悲劇は繰り返されるのか?
なぜ、誰も命を救えなかったのか?
実際に児童相談所で働いたジャーナリストが
内側から見た、児童虐待 vs. 公的機関のリアルと、
虐待する親、される子どもの「脳」の特性とは?
【本文・「はじめに」より】
私は実際に現場を体験するために、児童相談所で働き、一時保護や家庭復帰のための面談などの仕事を目の当たりにしてきた。
そこで虐待問題の根深さを、あらためて思い知ったのである。
しかし、日本は相変わらず児童虐待防止の後進国といわざるをえない。
大手芸能事務所の創業者による未成年者への性的虐待がおよそ50年にわたって繰り返されてきたことが、
いまになって問題になっている。
これまで『週刊文春』が疑惑に対して何度も報道してきたが、この事実を日本のメディアのほとんどは無視し、
創業者が生きているときに刑事訴追できなかった事件だ。忖度を続けてきた関係者の責任や若者への影響はあまりにも大きい。
昨今のニュース報道で「虐待」の2文字を目の当たりにすることが多くなっていることに気づかない人はいないだろう。
密室の行動であるため、見えないところで確実に子どもへの虐待は増えているのは間違いない。
虐待の事件の報道は連日のようにされているにもかかわらず、
その事件のみに焦点が当たってしまい、
残念ながら虐待による子どもの脳への悪影響を報道している番組をほとんど見たことがない。
昨今、保護者が行う虐待だけではなく、近親者、仕事関係者からの性的虐待も問題になっている。
長年にわたって未成年者に性的虐待が繰り返され、
それがトラウマとなり、いまだに苦しんでいる人が多数いるのは報道にもあるとおりだ。
コロナ禍後の生活様式の変化によって子どもをとりまく環境も大きく変わりつつある。
子育て最中の保護者はもちろん、子育ては終わったが、
地域社会ではまだ子どもと接する機会がある人も、ぜひ本書で子どもをとりまく虐待の現状を知ってほしいと思う。
【目次】
第1章 虐待が起こりやすい家庭
第2章 目黒女児虐待事件
第3章 野田小4女児虐待事件
第4章 札幌2歳女児衰弱死事件
第5章 富田林女児置き去り死亡事件
第6章 公的機関は何ができるのか
第7章 内側から見た児童相談所のリアル
第8章 虐待する親、虐待される子どもの脳
第9章 発達障害と虐待
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