ロッキング・オン天国

増井修

90年代。UKロックを盛り上げ、10万人の読者を巻き込んだ敏腕編集長が、「その熱狂」のすべてを語る!

定価
1,650円(本体1,500円+税10%)
ISBN
9784781614366
NDC分類
764
発売日
2016年5月15日
判型
四六判  
製本
ページ数
247ページ
カテゴリー
趣味・実用

詳細Detail

  • 内容紹介
  • 目次
むさぼり読んでいた! ストーン・ローゼズ、ブラー、オアシス、ニルヴァーナ。1990年から96年。『ロッキング・オン』がいちばん売れていた時代。UKロックを盛り上げ、10万人の読者を巻き込んだ敏腕編集長が、「その熱狂」のすべてを語る!著者の増井修は1990年から7年間、ロック雑誌『ロッキング・オン』の2代目編集長として敏腕をふるい、「極東スポークスマン」を自任、マッドチェスター、ブリットポップ、UKロックを日本に広めることに貢献。読者からの投稿がメインだった『ロッキング・オン』を10万部超の「音楽誌」に成長させた。本書は、編集長時代の7年間を中心に、アーティストとの交流や雑誌制作現場の裏話を語り尽くす。

増井修(ますい・おさむ)
1959年、新潟県生まれ。編集者。1980年、ロッキング・オン入社。1990年から7年間にわたり『ロッキング・オン』の2代目編集長を務め、熱のこもった編集スタンスで読者を巻き込み、10万部を超える業界ナンバーワン音楽誌へと成長させる。ストーン・ローゼズの才能をいち早く見抜き、日本でのブレイクの立役者となる。UKロックのアーティストを積極的に取りあげ、日本でのムーヴメントを先導、今に連なる礎を築いた。
目次

自宅発18時

第1章 ブラーVSオアシス 
「ニッポンにUKロックを異常に盛り上げてるやつらがいるぞ」 /インディーがメジャーになった /「ボンベイ・ロール知ってりゃ充分だ」  /プロレスを音楽業界に持ち込んだ /曲はブラー、愛すべきはオアシス /シンパシーを抱いていたのはスウェード /「あれは辞めそうだ。あんなにブレットの悪口を言っていいわけない」 /みんなが年間最悪ライヴに投票したブラーの初来日 / むしろ導火線となったブリットポップの新しさ /ボウイとスミスとスウェードの共通点 /才能がないのに生き延びるマニックス /「彼のインタビューはもう2度と受けたくないんだ」 /バランス感覚をもっているマニックス・ファン /だからこそのブリットポップ 

第2章 新入社員時代 
「社員数4人って、なにわけの分かんねえとこ行ってんだ」 /なんせ音楽業界の人は本をまったく読まない /プロのライターが金を貰って書くクズ原稿なんか読みたくない /「おたくが出してるのは宗教の本ですか?」 /「児島由紀子を取っておくんだった」 /「ロン・ウッドは正式メンバーになれたんですか?」 

第3章 ロッキング・オンという会社 
「好き勝手なこと書いてんじゃねえぞ!」 /「1年後はおまえが編集長やれ」  / 「本って表紙に文字を入れれば売れるんだ!」 /『ジャパン』の創刊 /「おたくは取材ってものが分かってないみたいだから、教えてやんないとね」 /10代後半しかターゲットにできない会社の体質

第4章 ストーン・ローゼズの神輿 
「この人えらいポール・ウェラーに似てるなあ」 /「ただヘタとかじゃなくて、音痴じゃね?」 /「外国人でも顔が赤くなったりすんだなあ」 /「ああ、そうだよね、新陳代謝だよね」 /「神輿を担いだっていう意識は……とてもありました」 /「寝転んで聴いてもよし、河原で聴いてもよし、友達と聴いてもよし」 /「55分で終わるなんて短すぎる、契約違反だ!」 

第5章 編集長就任(1990年5月号) 
「正直ザ・ザはやりたくなかったし、絶対に売れないとも思っていた」 /「お詫び原稿」とともに編集長に就任 /『ミュージック・マガジン』との論争 /投稿メインの「宗教誌」から「音楽誌」に /原稿では渋谷陽一にどうしても勝てない 1/ 猛烈サラリーマンとして、いかに儲けて会社を大きくするか /「いかにデーモン・アルバーンがスケベか」ということばかり話してました /「それぞれがライターとして人気者になってくれ」という方針 /身を削る思いで書いていた「会社発26時」 /世代間の闘争 /「渋松対談」の作り方 /「読者を信用しすぎてた」 /海外の「買い記事」をいかに料理するか /「ディレクターは羽交い締めにしておきますから、好きなように撮ってください」 /通訳は現場をしきる人であり、インタビュアーでもあった 

第6章 金持ちのロックとカート・コバーン
古臭いロックバンドとしての使命感を担ったガンズ /「根っからの人種差別主義者だし、どうしようもない人間だぞ」 /日本に対する親和性とロックの時代性 /どうも空振りなんだよね、レニー・クラヴィッツも、俺も /パンク以降「金持ちはよくない」ってことに決まったんだよね /ポジとネガがとことん同居しているニルヴァーナ /ただ一人でポツンと血を流しているカート・コバーン /「実際にそんなことをしてたら死んでしまうだろ」 /奇跡的に普段着のままで作品を高めることができた /ベストセラーとなった『病んだ魂』 

第7章 鉄板ネタを駆使する人たち 
俺と同い年の人たちは応援しないとダメだろ /ポール・ウェラー復活の2万字インタビュー /「地味でいいのよ、ロックは」 /デヴィッド・ボウイに認知してもらえた /エアロスミスとのガチバトル 

第8章 『ロッキング・オン』がいちばん売れていた時代 
96年には10万部超え、粗利2億円 168/勢いのままに増ページと値上げを敢行 / ロッキング・オンの黄金時代 /読者アンケートと読者プレゼント /「あなたはなぜロッキング・オンを買うのですか?」 /「90年代のレコード会社にはうなるほど金があったのだなあ」 /8万円の領収書 

第9章 ロックとマンガとさかな 
「とにかくマンガをやればいいと思います」 /西原理恵子さんといがらしみきおさん /和田ラヂヲの「キース・リチャーズの間」 /『陽一さんのもしもし編集室』 /「ロックとさかな……友達がいないのだな」 

第10章 ラジオとトークイベント 
「増井さんは声が素敵だから絶対ラジオやるべきよ」 /「あの人が何を話しているのか私にはひとつも理解できない」 /雑誌の営業ツールとしてのラジオ /雑誌とは違うリアクション /発語の快感 /「地方の人たちはかわいそうだ」 /レコード会社が全国に支社を持てた時代

第11章 ストーン・ローゼズの復活 
ローゼズで『ビッグイシュー』を知る /武道館で8冊しか売れなかった『ストーン・ローゼズ・ドキュメント』 /ジョン・スクワイアの脱退 /「変な感傷とかはまるっきりなかったよ」 /ローゼズ解散の真相とその後 

第12章 『BUZZ』創刊 
「『WIRED』のパクリじゃないか」 /「ロック以外でもロックと同じように人々に作用するものがあるはずだ」 /アドラー的な思想の渋谷陽一 /「楽しかったんだよ、仕事がとっても」 /「全員が若かった」 /卒業

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